claude.ai と Claude Code の違い。同じClaudeで役割は別物
同じ会社が作っている「claude.ai」と「Claude Code」。名前も似ていて、中身のAIも同じ「Claude」。でも、できる仕事も使い方もまったく違います。この記事では2つの違いと、どちらを選ぶべきかの判断軸を整理します。
はじめに
前の記事では、ChatGPT・Copilot・Cursor といった他のメーカーが作っているAIツールとの違いを整理しました。今回は視点を内側に向けます。同じAnthropic社が作っている「claude.ai」と「Claude Code」の違いです。
「Claude」という同じ名前が入っているせいで、初めて触る方は混乱しやすい部分でもあります。中身のAIモデルは同じ Claude なので「だったらどっちでもいいんじゃない?」と思いがちですが、実際にはまったく別の道具として使い分けるべきものです。
この記事を読むと、目の前の仕事ごとにどちらを開けばいいかが、迷わず判断できるようになります。
この記事は Step 1「Claude Code を知る」入門シリーズの最終回(4本目)です。
ひと言で言う違い
最初に結論からです。2つの違いは、ひと言でこう整理できます。
- claude.ai:ブラウザで開いて会話する、相談相手としての Claude
- Claude Code:ターミナルから動かす、自分のパソコンで手を動かす担当者としての Claude
中身のAIモデル(Claude)は同じでも、動く場所と仕事の進め方がまったく違う。これが本質です。
claude.ai とは何か
Claude Code を使う前提でこの記事を読んでいる方も多いと思うので、まず claude.ai の方を簡単に整理します。
claude.ai は、ブラウザで使えるチャット型のAIです。https://claude.ai/ にアクセスして、画面の下にあるチャット欄に質問や依頼を打ち込むと、Claude が答えてくれる——前の記事で紹介した「チャットAI型」の代表例の1つです。ChatGPT を使ったことがある方なら、操作感はかなり似ています。
claude.ai の特徴を3点に絞るとこうなります。
- 無料プランがある:アカウント登録すれば無料で使い始められる(利用回数の制限あり)
- 何でも聞ける万能相談相手:コードの相談、文章の壁打ち、アイデア出し、雑談まで
- 画像・PDF などの添付ファイルが扱える:チャット欄に画像や PDF をアップロードして「中身を読んで要約して」と頼める
普段、ブラウザで「Claude を使う」と言ったら、たいていはこの claude.ai のことを指しています。
違い① 動く場所
最大の違いはここです。
- claude.ai:ブラウザの中で完結する。アクセスできるのは「チャットに貼り付けた文章」と「アップロードしたファイル」だけ
- Claude Code:あなたのパソコンの中で動く。ローカルのファイルシステムに直接アクセスできる
claude.ai に「Desktop フォルダの中の Excel を編集して」と頼んでも、claude.ai はあなたのフォルダを見られません。一方、Claude Code はターミナル経由でパソコンの中身を直接見て、書き換えて、保存できます。
この違いが、できる仕事の幅を決めています。手元にある大量のファイルを操作する仕事は Claude Code、画面に貼り付けた範囲で完結する仕事は claude.ai、というのが基本ルールです。
違い② 仕事の進め方
進め方も対照的です。
- claude.ai:会話しながら少しずつ進む。「こう書いてほしい」「もう少しこう変えて」と対話で詰めていく
- Claude Code:依頼を受けたら最後まで一気に進める。途中で確認が必要なときだけ質問してくる
claude.ai は 「考えるのを手伝ってくれる相手」、Claude Code は 「考えがまとまったあとに任せる担当者」、と捉えるとイメージが合います。
例えば「サイトのデザイン方針を決めたい」という場面では、claude.ai と会話しながら方針を固めるのが向いています。方針が固まって「じゃあ実装しよう」となったら、Claude Code に依頼内容を渡して手を動かしてもらう。頭を動かすフェーズと手を動かすフェーズで、相棒を切り替えるわけです。
違い③ 料金と契約
料金体系も違います。
| ツール | 利用条件 | 料金の起点 |
|---|---|---|
| claude.ai | 無料プランあり(制限あり) | $0 から始められる |
| Claude Code | 有料プラン必須 | $20/月(Pro プラン)から |
「とりあえず Claude を試してみたい」という段階なら、まず claude.ai の無料プランで触ってみるのが入り口として自然です。「実際の作業を任せたい」と感じてきたら、有料プランに切り替えて Claude Code も使い始める——という流れが現実的です。
なお、有料プランには claude.ai と Claude Code の両方が含まれます。Pro プラン($20/月)に入れば、ブラウザの claude.ai もターミナルの Claude Code も両方使えます。別々に契約する必要はありません。
ブラウザ版の Claude Code について
少しだけ補足します。実は claude.ai のサイトの中には、ブラウザから使える Claude Code(claude.ai/code)も用意されています。「ターミナルを開かずに Claude Code を試したい」という方向けの入口です。
入門段階では深く考えなくて大丈夫です。**「Claude Code の本来の力はターミナル版で発揮される」**と覚えておけば十分です。理由は、ターミナル版の方が手元のファイルへのアクセスが自由で、コマンドの実行範囲も広いから。本シリーズで「Claude Code」と呼ぶときは、原則ターミナル版を指しています。
使い分けの判断軸
ここまでをふまえて、目の前の仕事をどちらに任せるかの判断軸を整理します。
| やりたいこと | 合うツール |
|---|---|
| アイデア出し・壁打ち・雑談 | claude.ai |
| 画像や PDF を添付して質問する | claude.ai |
| 文章の方向性を会話しながら詰める | claude.ai |
| 手元のファイルを編集してほしい | Claude Code |
| 複数ファイルを横断して一括処理したい | Claude Code |
| Excel・CSV を加工してほしい | Claude Code |
| コマンドを実行して何かを動かしたい | Claude Code |
| まずは無料で AI を試したい | claude.ai |
迷ったらこの問いを投げてみてください。「自分の手元のファイルを直接いじってほしいか、それとも会話で済む話か」。前者なら Claude Code、後者なら claude.ai です。
私の場合、1日の中で両方を行き来しています。朝の構想フェーズは claude.ai で考えを整理して、午後の実装フェーズは Claude Code に手を動かしてもらう。頭を動かす相棒と手を動かす相棒、両方持っておくと仕事が進みやすくなります。
まとめ
claude.ai と Claude Code の違いを、最後にもう一度まとめます。
- claude.ai:ブラウザで会話する 相談相手。無料から始められる
- Claude Code:ターミナルで手を動かす 担当者。有料プランが必要
- AIモデルは同じ Claude:違うのは「動く場所」と「仕事の進め方」
- 使い分けの軸:会話で済むか、手元のファイルを動かすか
これで Step 1「Claude Code を知る」入門シリーズは終わりです。Claude Code の正体(1本目)、できること/できないこと(2本目)、他のAIツールとの違い(3本目)、そして claude.ai との使い分け(4本目)。ここまでで、Claude Code が何者で、自分の仕事のどこに使えそうかが見えてきたはずです。
次は Step 2「動かしてみる」に進みます。インストール・最初のプロンプト・よく使う基本操作までを、実際に手を動かしながら進めていきます。理屈の地図を描き終えたら、次は実機での体験です。続けて読んでいただくと、Claude Code を「知っている」状態から「使える」状態へ一気に進められます。
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